問題解決の手段として「なぜなぜ分析」は、大変広く使われています。
「なぜなぜ分析」では、事象と事実の関係性と思考と行動の関係性を併せて追求していく2軸思考を活用していただきたい。
例えば、
上記に例示したように、エンジンに関する作業の体系があり、人手による行動を評価するために計測によって確認を行っていく一連の手順書(マニュアル)に落ちていきます。多くの工場などの現場で、モノコトを改善するアプローチとしてお馴染みです。ムダ・ムリ・ムラを徹底的に削減してプロセス効率を高めようとする生産 性向上の現場では、手戻りが無いようにプロセスの純度化や緻密さを追求していきます。
次に、根本的な問い掛けをしてみたい。
なぜエンジンオイルを用いるのか→金属摩擦で摩耗損傷を軽減させるため→なぜ摩擦が起きているのか→
なぜヘッドをシールで挟むのか→
なぜこの材料を選択したのか→
なぜトルクレンチを使うのか→
そもそもなぜエンジンを使うのか→
イノベーションの取り組みは、2軸思考だと考える事由はここにあります。「なぜそのように考えたのか」という問い掛けをたくさん浴びるコトによって、エンジンオイルが漏れるという思考の本質を追求していくアプローチです。そもそも駆動系がモーターになった時、エンジンオイルは全く不要になります。従い下位に連関しているシール材やトルクレンチも要らないのです。
若者のクルマ離れがあるという事象があるのに対して、エンジンで600馬力のクルマを創るという考えは、過去からの呪縛に負けていると考えられますが、どうでしょう。ハイブリッド車が空気抵抗を気にして同じ造形を採用しているのに反して、小さい車が挙って大きな箱型になっていることを無視し続けているのは、つくり手側の思考停止だともいえるのではないでしょうか。
社会で活躍している大きな企業体であっても、自己満足型の経営をしているニュースを拝見すると、プロフェッショナル領域でマネジメントを有意なものとして続けていくために、新しいフィールドで思考トレーニングを重ねていきたいものです。
実は、ビジネス現場でもこのような本質的な真因を思考するアプローチを執れるよう、ビジネス人材の思考トレーニングをしていくことが大切になってきます。NAOS研究所の「課題バラシ」プログラムを使って思考トレーニングをしてみませんか。