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SoC一考

 半導体に関する経済記事がたくさん登場するようになってきました。とくに最先端を行く事業領域では事業者であるメーカー自体が半導体の設計を手掛けるというコトが報じられるようになってきました。エンジニアとしてワクワクするような世界がやってきています。

 

 自動運転など社会に大きな影響を及ぼすであろう事業領域であっても、キープレイヤーは旧態のクルマ事業を担っていたエンジンの駆動系やシャーシーボディなどのエンジニアではありません。ましてや企業運営を伝統的に担ってきたマネージャでもありません。

 

 刷新された大規模なシステムを構築するのですが、量産されるビークル単体で処置できる訳ではありません。置かれている環境として社会インフラの情報や制御が存在しています。公開された技術から汎用化欲求の集合としてのベンダー開発SoCが登場するのですが、競合優位に持っていく独自性に当然のように制限が掛かります。

 

 世界を席巻していく事業の大きさからいってシステムそのものを外部に委ねる状況は弱みをさらけ出しているともいえます。従い強みを持ったグローバル企業は知財の独占化を試みる必要があり、手段としてSoCの内製化というコトに繋がってきます。

 

 日本のトヨタさんは富士山のふもとにインテリジェントシティーを作ろうとしています。他方の北米テスラさんは、SoCの自前開発に乗り出したようです。日本が得意とするカメラデバイスやCPUコアのARMを単体技術で押さえていても、事業全景を制することは難しいだろうと思います。半導体としてのSoCは知財の塊です。自動運転のシステム全てをロジカルな半導体に搭載しなければいけないのです。もちろんSoCを動かす大規模なソフト群も同時に必要になってきます。そうした世界観を我が物にする経営投資が行われています。

 

 

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半導体プロセスを主導した日本から、プロセス規模を追求した台湾や韓国にビジネスは遷移してきたのですが、今ここにきて半導体の主戦場は北米に回帰してシステム思考のチカラが湧き出ているフィールドが出現しているのではないでしょうか。

 

NAOS研究所 

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