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一物ニ価

 初回限定で半額、1万円で1万5千円のクーポン、Go To○○キャンペーンなど、まるで破壊活動ではないと思えるような仕掛けが、世紀末になったのかとばかりに、どこにでも見られるようになってきました。

 

 割安で買った人と正価で買った人の選別が、提供者の意図とは全く別物として作用してくることなど、とりあえず無かったことに成っているのでしょうか。正価で買おうとして人は、高いモノを買ったとならないでしょうか。

 

・初回半額というコトは次からは倍額の支払いになるといっています。

・クーポン商品は、値引き額は最終オーダーの時に清算しますと言っています。

・補助金クーポンは、利益の二重取りを意味していませんか。

 

 この世は情報社会だから、お得を探して使っている方が正しいのだ、とばかりの思索ですが、一物二価の世界観は、永くは続かないのだと歴史は言っています。

 

 アパレル業界が苦戦しているとニュースになっています。特に百貨店関係だそうですが、中年男性のジャケットを買おうと思うと、先ずシーズン中の売り場には体形に合うものがありません。シーズン前に出掛けなければなりません。そこで出くわすのが、2着目は無料に近い料金設定になっていたりすると、こりゃお得だ!には成らないものです。その逆で2倍も高いんだと感じるのは素人でしょうか。

 

 〇〇ペイの騒ぎのように、清算レジ前でギャンブルをするスタイルは、お店の価値を認めてきた正価のお客様が遠ざかっていっているコトを察知するべきですね。年間200万円の消費で20%のキャッシュクーポンがあるケースで考えると、40万円の追加消費をしなければいけない状況に陥ります。40万円で買えるものは欲しかったものでしょうか。

 

 そうですね、オマケ付きキャラメルの世界観です。

お店の提供側は20%の原価を商材のコストダウンか、値上げを含んだ売価で商品を提供することに何れ成ります。極論を申し上げると、今以上に原価低減した商品と追加消費の商品の2つを〇〇ペイのお客様は手にすることに成るのです。

 

 

 取引価格にギャンブルが混じり込んでいる訳で、都会のゲームに成っています。このギャンブルビジネスは、いずれ衰退すると考えて良いでしょう。誰も幸せにはしていないとも考えられます。読者の皆さんはどうのような感想をお持ちですか。