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矛盾する2つのテーマ

 Go to キャンペーンで騒がしい今日この頃ですが、本筋を外しまくっている政策は、裏返してみれば打つ手なしというコトになり、残念❢ です。

 

 インバウンドの需要を4,000万人超の見込みで目論んでいたものが、崩れ去っています。この立て直しはGo Toキャンペーンでは旧来の拡大路線を踏襲してしまうものになりかねないという懸念があります。

 

 元に戻す、と考えるコトは健全ではないのではないでしょうか。訪日観光客はもうやってこなと考えると、人口減の日本の観光業とは一体どのようなカタチが持続可能性あるシナリオでしょうか。

 

 3家族で大人6人子供4人で3部屋の宿泊をすると、15万円超えになるコトは珍しいことでは無いでしょう。都心の1ルームマンション2か月分に相当していますし、郊外のお部屋だと3か月分を一晩で消費するというカタチになります。

 

 それほど一晩の非日常を過ごすために、高額な費用を出し続けていくと考えるには、訪日客のように非日常のグループ以外は相当に無理があります。一見の顧客から最大の売上を頂くための工夫があるコトは理解しますが、国内のお客様に何度でも来てもらうには、何かが欠乏していると思います。

 

 4,000万人の需要が消散したコトを、どうすれば代替できるかといえば、2つのテーマがあるのではないでしょうか。一つは想定を満たす需要を喚起する。二つは縮小する市場にマッチした縮退イノベーションを仕掛ける。

 

 読者の皆さんは、この事態をどのように見ていますか。

 

 

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 国内旅行は、旅館に泊まるコトを目的に組み立てられるものではありません。

家の玄関先から出掛ける道中や目的地での行動があって、一夜を過ごす宿を取ります。そして宿から足を延ばして、その場所の早朝イベントがある特別視した目的地へ出掛けて満喫してから、帰路に就き玄関先まで帰りつくまでが、価値総量です。

 

 多岐に渡った価値を一人一人に提供するコトが重要ファクターに成っています。マス化したサービスを廉価で提供するツアーも利便性で残るとは思いますが、ビジネス的には本筋ではありません。どれだけ非日常の特別な体験をするのかどうかが問われており、オーダーメイドなマイクロツアーに成るのだと思います。