烈風の吹く稜線から安全地帯まで一気に高度を下げていく。しかし下りの山道はオペレーションのミスは致命的なものに成りがちです。
人の目の機能は、下から上へと目線を上げてもターゲットに高速にピントを合わせるコトが出来ます。この逆で、遠景を見ていた目線を足元の山道に目線を下げたとき、ピントを合わせるコトが難しく遅延が生じてきます。
こうした情報のインプットの特性があり意識していないと、躓くコトに成ります。実は経営の現場でも同じような事象が生じます。
事業計画は「遠景」を見てルートを企画している状態です。今日の経済環境のインパクトの中でマネジメントに携わる方は、自社の足元を見つめる必要が生じているのではないでしょうか。厳しい環境下では、事業パートナーとのエコシステムを破壊する欲求が数多く潜んでいたりもします。生産や販売活動における、仕入れや仕出しを止めると信用失墜が生まれたり、価値創造プロセスを支えている人々にも破壊的な影響を与えかねません。
自粛が解ける段階で決定的に必要なコトは、維持してきた自社の経営資源を大切にすることに加え、新しい市場環境に適応していく以外に道はありません。今日お会いしているお客様は同じ顔をしていますが、求めているモノは様変わりしています。その新しいお客様の欲求や課題を支えていく「Bizのタネ」を、いま蒔かなければニューノーマルになっても発芽するコトはありません。
今この時からでも、新しいタネを思考していこうとする組織の意志がとても大切になっているのではないでしょうか。これは遅いというコトはありません。
生存条件が厳しい時こそビジネスチャンスが拡がっているのだと信じています。