シニアライフ・デザイン

 

  インキュベーションやイノベーションといった領域で皆様のお手伝いをさせて頂いています。企業を卒業されて相談に来られる方や、私コトを含め「シニアライフ」デザインというテーマで書き進めてまいります。

 

 

 図示したように、大きく四つのフィールドがあります。

多くの方が「自由な生き方を重視する」、そうしたいという希望を込めて表明しています。その動機がポジティブであれネガティブであれ、経路依存しているライフスタイルを一旦閉じて、あたらしくチェンジしていこうというものです。そうした中で目線や行動が、自己に向かうのか、社会へ向かうのかで、左辺のカタチが別れていきます。

 他方、サイレントボイスに成りがちなのですが「収入を重視する」という切実なカタチが右辺の様に二つの流れとして存在しています。そこでは蓄えてきた経験や能力を生かして独立する、あるいは専門家として、一人起業してやっていこうとするものです。

 

 そのようなご相談を受けたときに、その目標の具現化の前に、改めてその“目的”について深掘りするために問い掛けをしています。何故そのような行動を起こそうと思ったのですか。それは善いコトですか。といったものですが、ここが重要なポイントだと考えています。

 

 手段を目的化しないためにも、いったん立止ってでも本質的なコトを考えてみることが、実は大切になってきます。その未来価値は、下段の公式のような組み合わせだとしたとき、どれだけ継続していけるのかという命題を持っていると言えそうです。

 

 未来価値 = マインド力 × スキル × 時間 × 健康力

 

 

 人生100時代で話し合われた本質は、残されている時間の消費ではなく、未来価値を創り出していこうとする若い人達と同質なものだと、私は固く信じています。

式の右辺に書いた健康力というファクターが底辺に岩盤の様に存在しています。

 

 シニアが置かれている社会事象ということで、寿命カーブ(男性)を見ていただきたい。リタイヤ年齢65歳の余命は、平均年齢と同じように85歳です。 

不都合な事実として、ここから大きな変化が起きているのです。平均年齢とは同じ年の半数が生存しているという状態です。その時間を超えた100歳までと捉えると20人に一人が到達するという現実があります。

 

 「健康力」という表現をしましたが、健康とは単に「病気に罹っていない・体が弱っていない」だけでありません。「社会から暗黙を含め要請がある、そしてそれに応えて貢献している」状態でもあります。加えて新しい知識や学びを伴っているコトがとても大切になってきます。

健康体力も健康知力ともシニアになってから始動しても十分に進化していけるものです。この二つの要因は鮮度を保たなければ、その期待したパワーを発揮しませんので、消費を上回わった足し算されていく行動が

必要なのだといえます。

 

健康力を保ち、未来価値を創っていきましょう。