スマホが飽和

 電車に乗ると殆どの人がスマホを見ています。同時に今やナンセンスの極みだと思う「ケイタイはマナーモードで通話はお控えください」も大音量で流されています。何が起きているのでしょうか。

 

 四角い大画面の情報端末、電子手帳といわれた時代では、「あんな四角いモノを耳に当てて電話するなんてカッコ悪い」という悪評を聞いたのですが、いまやケイタイがガラケーとなって肩身が狭い機械に成り下がっています。世界でみると30億を超える人が四角いスマホを四六時中見ていることに成るとは思いませんでしたが、IMT2000コンセプトである「いつでもどこでもだれとでも」という環境が出来上がったということでしょうか。

 

 2019年の2Qの出荷台数が3億3320万台になったとニュースが流れました。年間で略12億台となりますがサムソン・ファーウエー・アップルの上位三社のシェアーで過半数を超えています。そして同時に出荷のの伸びは前年比2%減だとアナウンスされました。飽和点になったというコトは全世界で流通在庫を含めて滞留しているスマホは数億台に達し、10兆円程度の規模に達していると考えられます。

 

 在庫期間が1か月から3か月になると、生産現場では約2億台の減産をしなければいけません。同時に5Gの商品開発と全世界へ行き渡らせる垂直立上げ生産を行う訳ですから、経営の役割は極めて大きな責務を遂行しなければいけません。日本のケイタイ各社は一度は首位になっているのですが二度目を成し遂げた会社はありませんでした。そうした経緯から前記上位三社のマネジメントを注意深く観察しています。

 

  5Gの片りんを描いたCMが出現してきていますが、実現はかなり厳しいものです。おそらく100万行くらいプログラミング記述をするでしょうが、バグ残存も数万件くらい内在(?)から死滅曲線を描くのではないでしょうか。パッチを当て続けていくコトなどできないでしょうから、果たして新たに何度書き直せるのでしょうか。

 

 つくり手の心配事を書きましたが、果たしてお客さんが未了商品としてアジャイル開発のランニングに付き合ってくれるのかという極めて重大な関心事が残っています。スマホの飽和という記事からこのビジネスに関わっている後輩諸君に、尊敬の念をもってエールを送りたいと思います。