商品企画の現場ではオリジナリティやユニークという要求が出てきます。イメージで見ると分布の端に位置する(ア)や(イ)ですが、確かに両端には同類が居ません。それは同時に嗜好するお客様もいないということに成ります。もちろんそうした要求で顧客ニーズの中央値をずらしていくという戦略もありますが、リスクが増大してもいます。
多くのケース、中央(ウ)のエリアで微差の競い合いに成ります。例えばクルマですが、
タイヤがありハンドルやシート・ドア…の性能要件は漏れなく機能するようにデザインされています。消費者目線で分かり易く明らかな違いはメーカーラベル程度です。
こんな断言をすると、「違いの分からないやつだ」といわれるが落ちです。その突っ込みは、デザインフォルムや乗り心地やドア音とか、計測不能なフィーリングを事由に説明しています。メーカ側にはそのフィーリングについても一つ一つ説明可能な設計上の意図がありますが、ユーザーにとって意味を持つかは、まったく別の問題です。
こうなると正規分布のような富士山ではなく、幾つもピークがある八ヶ岳のような峰々となるとセミナーでは言っているのですが、現実には無数のピークが存在しています。地理院記載では日和山3mという山が宮城にあります。ピークです。オリジナル・ユニークという表現に合致していますが、ビジネスとして商品の企画として見ると量的な不足感があります。違いとは一体どの様なものなのでしょう。